2025.03.03 更新
皆様こんにちは。福祉のキャリアカレッジです。皆様はストレスに強い方ですか？ 日常的にストレスが溜まりやすい環境下で働いている人は、上手にストレス解消する必要があります。前日のストレスを溜めたまま翌日の介護を行うと、自分が辛いだけでなく、介護されている高齢者も不安に感じるからです。そこで、翌日にストレスを残さないためのストレスコーピングについて解説します。
ストレスコーピングとは？
ストレスコーピングとは、アメリカの心理学者ラザルスが提唱したメンタルヘルス理論で、ストレスがかかったときに、何が原因になっているかをいち早く発見し、自分にとってできるだけ負荷のかかりにくい方法で緩和するという考え方です。ストレスの原因となり得るストレッサーには次のようなものがあります。
- 物理的ストレッサー 暑さや寒さ、騒音など
- 生理的・身体的ストレッサー 過労や睡眠不足など
- 科学的ストレッサー タバコ、アルコール、薬物、大気汚染など
- 生物学的ストレッサー ウイルス、細菌、カビ、花粉など
- 心理・社会的ストレッサー 緊張、精神的苦痛、人間関係のトラブルなど
ストレッサー、認知（評価・解釈）、ストレス反応の3つがストレスを構成する要素です。どのようなストレッサーが原因になったときに、自分はどのように認知し、ストレス反応が起こるのかを理解することによって、適切な対処ができるようになります。
ストレスコーピングの種類は？
ストレスコーピングは大きく分けて、問題焦点型、情動焦点型、ストレス解消型の3種類です。それぞれ次のような特徴があります。
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問題焦点型コーピング
問題焦点型コーピングは、直接ストレッサーに働きかけて解決する方法です。たとえば、業務量が多すぎてストレスが溜まっているケースで、業務量を調整してもらったり、部署を変えてもらったりするのが問題に焦点をあてた解決方法になります。上司や教師、友人などに相談したり、助言をもらったりしてストレスを軽減する社会的支援探索型コーピングも、直接ストレッサーに働きかけるので、問題焦点型コーピングの一種です。
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情動焦点型コーピング
情動焦点型コーピングとは、ストレスそのものではなく、ストレスの捉え方を変えることで解決する方法です。情動焦点型コーピングは、さらに情動処理型コーピングと認知的再評価型コーピングの2つに分けられます。情動処理型コーピングは、ストレッサーによって生じた感情を誰かに話すことによって発散する方法です。一方、認知的再評価型コーピングは、自分自身でストレッサーに対する見方を変え、前向きに受け止められるようにする方法になります。ネガティブな捉え方をポジティブな捉え方に変換するポジティブシンキングが認知的再評価型コーピングの代表格です。
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ストレス解消型コーピング
ストレス解消型コーピングは、ストレッサーと距離を取ったり、まったく違うことをしたりしてネガティブな感情を和らげる方法です。ストレス解消型コーピングは、気晴らし型コーピングとリラクゼーション型コーピングの2つに分けられます。気晴らし型コーピングは、ジムで汗を流したり、仲の良い友人と食事に行ったりする方法です。一方、リラクゼーション型コーピングは、マッサージを受けたり、アロマを焚いたりして、気分を落ち着かせる方法になります。
基本的なストレスコーピングの手順
まずはコーピングリストを作成して、どのような対処の仕方が自分に合うかを考えます。コーピングリストとは、ストレスを感じたときに自分が実践した行動を書き出したものです。リストに書き出した対処方法がどれくらい自分に効果があったかを検証することで、的確な対処ができるようになります。
次にやることは、ストレスを感じたときの身体の反応や気分をモニタリングすることです。ストレスを感じると頭痛や下痢など身体反応が起こるのか、イライラや怒り、悲しみなど感情の乱れが生じるのかを客観的に観察します。そうすることで、自分にとってどのような対処が必要なのかがわかるようになるのです。
いかがでしたか。ストレスを感じるのは決して自分が弱いからではありません。ストレスは誰もが感じるものですから、ストレスを感じたときには、諦めたり放置したりせず、コーピングを実施してください。人を頼ってもかまいません。コーピングリストを作成し、自分に合う対処方法を見つけましょう。
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