皆様こんにちは。福祉のキャリアカレッジです。皆様は、高齢者がどのような気持ちで介護を受けているか知りたいと思ったことはありませんか? これまで、できていたことがだんだんできなくなってくる不安や口惜しさから、無口になったり怒りっぽくなったりしている高齢者は少なくありません。なかなか直接は聞きにくいことですし、聞いても簡単には答えてもらえないでしょう。それなら、高齢者の疑似体験をしてみてはどうでしょうか? 高齢者の不便さやくやしさの理解につながるはずです。そこで、今回は、高齢者の疑似体験グッズや体験施設を紹介します。
高齢者疑似体験セット
高齢になると体が重く感じられるようになるため、動作がゆっくりになります。視野が狭くなったり目がかすんだりするため、遠くから手を振られても気付きません。バランスがとりにくくなり、どうしても前かがみになってしまいます。耳も遠くなり、周りの音がはっきり聞こえません。決して怒っているわけでも、無視しているわけでもないのに、相手を怒らせてしまうことが増えます。
こんな高齢者のくやしさや不便さを理解できるグッズが、高齢者疑似体験セットです。セットの内容によって、スタンダードセット、ミドルセット、エキスパートセットといった種類があります。スタンダードセットは耳に付けるイヤーマフ、視覚障害ゴーグルのほかに、手首や足首に付けるおもりとひじやひざに付けるサポーターを各1個、ディスポ手袋のセットです。ミドルセットはスタンダードセットに前かがみ姿勢体験ベルトとおもり付サンダルをプラスしています。エキスパートセットはミドルセットに両手両足に付けられる数のおもりやサポーターと、アルミ製の折り畳みステッキをプラスしたフルセットです。
このセットは普通にショッピングサイトで購入することもできますが、それ相応の価格なので、個人で購入する人は少ないかもしれません。多くは自治体等の購入で、体験を希望する団体に貸し出したり、イベントを開催したりしているようです。しかし、個人向けに貸し出しを行っている自治体は少ないようなので、体験してみたい人のために、実際にこのセットを装着させてもらえる施設や、高齢者の体を疑似体験できる施設の紹介もしておきます。
老いパーク|日本科学未来館
老いパークは東京都江東区の日本科学未来館内にある施設で、老化による目・耳・運動器・脳の変化を疑似体験ができる展示がされています。先に紹介したようなグッズを装着するのではなく、子供も興味を持てるようなゲーム型の展示で不便さを体験できる点が特徴です。最終的には自分らしい老いとはどのようなものなのかを考えさせられます。
ATCエイジレスセンター
ATCエイジレスセンターは、大阪市住之江区のATC・ITM棟11階にある施設です。介護や福祉に関する幅広い体験ができる施設で、老化だけでなく体の障害によるハンディについても理解を深めることができます。この施設の特徴は、個人なら予約なしで訪れても、さまざまな体験をさせてもらえる点です。介護ロボットや介護用品も数多く展示されていて、装具を装着した高齢者の疑似体験もできます。福祉車両やシルバーカーに触れたり、車いすに試乗したりすることもできるので、高齢者の気持ちを知りたい人におすすめです。
いかがでしたか。今回は、高齢者の気持ちを知るための疑似体験グッズや体験施設を紹介しました。もう1つ、高齢者の気持ちを知るために役立つことがあるとしたら、紙おむつを実際に履いてみるのもありかもしれません。私の実父は要介護5で、おむつ生活が2年になりますが、最初はおむつには排泄ができず、夜中に脱いでしまっていたこともありました。今では慣れてしまったのと、感覚が鈍ってしまったのとで抵抗はしなくなりましたが、最初は誰もが抵抗を感じる部分かもしれません。
福祉のキャリアカレッジでは職業訓練(ハロートレーニング)を大阪駅前校、天王寺駅前校、神戸三宮校、京都烏丸校の4校でほぼ毎月のように開講しています。職業訓練は現在未就職の方が対象で、受講料無料で受講できるのが最大のメリットです。通信教育とは違いすべての科目(座学、実技)を対面式で受講でき、企業実習、就職支援で確実に就職まで支援していきます。
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