
皆様こんにちは。福祉のキャリアカレッジです。皆様の中には、今よりも、もっとコミュニケーションスキルを向上させたいと思っている人もいるのではないでしょうか。特に、介護を要する高齢者とコミュニケーションを取るうえでは、「傾聴力」が欠かせません。そこで、今回は、傾聴力とはどのようなスキルで、傾聴スキルをアップさせるためにはどうすればよいのかという話をします。
「傾聴」とはどのようなスキル?
「傾聴」とは、読んで字のごとく、相手の話に耳を傾け理解しようとすることです。「傾聴力」というときには、ただ単に相手が発する言葉を聞き取るだけでなく、相手の表情や態度から、感情や意図を読み取る能力の意味になります。アメリカの臨床心理学者カール・ロジャースがカウンセラーの必須スキルとして提唱したことでも知られるコミュニケーション能力の1つです。
なぜ介護の現場で傾聴力が求められるのか
介護の現場で傾聴力が重視されるのは、介護をする側とされる側との間に信頼関係が必要だからです。介護をする際には、要介護者のパーソナルスペースに入り、直接身体に触れることが少なくありません。安全かつスムーズに介護するためには、信じて身体を預けてもらわなければならないことが多いのです。話しやすいと感じてもらえれば、本音も引き出しやすくなるでしょう。介護する側は介護しやすくなり、介護される側はストレスを感じにくくなります。
傾聴力を高めるうえで押さえておきたい5つのポイント
傾聴力を身に付け高めるためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。傾聴力の向上に欠かせないポイントは以下の5つです。それぞれなぜ押さえる必要があるのか確認していきましょう。
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相手の言葉や感情を否定しない
人によって考え方や価値観が異なります。育った環境や年代が違えばなおさらでしょう。ときには、相手が話に同意できないこともあるでしょうが、だからといって、すぐに相手を否定したり、自分の考えや意見を伝えたりするのはよくありません。まずは相手の言い分をしっかり聞きましょう。頭から否定することは、相手に自分の意見や考え方を押し付けることにもなります。もし、同意できないと感じたとしても、「○○さんはこう考えるのか」と理解を示し、相手の意見として受け止めることが大切です。
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相手の気持ちに寄り添う
相手がどのような感情でいるのか感じ取り、寄り添うことを意識しましょう。話している相手に共感を示すと、「自分を理解してくれる人だ」という認識になり、安心して心の内を話してもらえます。相手が話している段階では、気の利いたアドバイスや勇気付けをする必要はありません。ただ相手の立場に立ち、共感することが大切です。
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途中で話を遮らない
相手が話している途中で、言葉を差し挟まないように注意しましょう。特に、相手が介護を要する高齢者の場合、話のペースがゆっくりで、待ちきれないと感じることがあるかもしれません。認知症の相手と話していれば、辻褄が合わないと感じることもあるでしょう。それでも途中で遮って自分の意見を言ったり、先回りして解決しようとしたりしてはいけません。途中で急かされたり、途中で遮られたりすると、それ以上本音を話してもらえなくなります。「もっと話したい」「話を聞いてもらいたい」と思ってもらうために、遮らず最後まで耳を傾けるように心がけましょう。
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話の区切りで一旦話を分かりやすくまとめる
話が長くなると、何を言っているのか焦点がぼやけてわかりにくくなることもあります。一旦区切りがついたところで、話の内容を整理し、簡潔に要約してみるのもおすすめです。「つまり、○○ということですよね」という形でまとめたうえで、「それで、××さんはどう思ったんですか?」というような質問をすると、話が進展しやすくなります。
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言葉以外によるコミュニケーションも大事にする
言葉だけでなく、表情やしぐさ、リアクションなどにも気を付けましょう。非言語コミュニケーションでしっかり話を聞いていることを印象付けることも大事です。
いかがでしたか。傾聴力というのは特別な力ではなく、誰もが意識の持ち方でいくらでも高められるものだということがわかったのではないでしょうか。しかも、傾聴力を高めることで得をするのは、スキルを高めた本人だけではありません。日頃接する高齢者やそのご家族、一緒に仕事をするスタッフなどもコミュニケーションが取りやすくなり、ストレスが軽減されます。少し意識するだけでスキルアップできますから、今日から傾聴力を高めていきましょう。
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